サニャック干渉計振動観察装置 Sagnac interferometric vibrometer
製品特長
PRODUCT FEATURES
HARDWARE
高周波振動分布を可視化!
今や半導体などのエレクトロニクス産業だけでなく、物性研究、バイオテクノロジー、デバイス開発などあらゆる分野で利用されるMEMS技術。
無線通信分野ではこのMEMS技術を用いて、高周波領域で使用可能なデバイスの開発が進んでいます。
サニャック干渉計振動観察装置では、GHz帯の高周波用デバイス(圧電薄膜、SAWフィルタ、FBAR等)の振動分布を可視化することができます。
観察周波数は6GHzまで対応!高周波プロービング応相談!
5Gデバイスの振動観察に向けて6GHzまでの振動観察に対応しています。
また、高周波プローブの搭載にも対応し、ウェハレベルでのデバイス駆動・振動観察が可能になりました。
一つの装置でSAWフィルタ・BAWフィルタ等、様々なデバイスの振動分布の解析に活用できます。
観察例
レーザ走査により位置と振幅・位相・反射強度の情報を収集します。(振幅の値は相対値となります)
収集した位置・振幅・位相情報に基づいて振動分布を表示します。振動分布は2D、3Dの動画としても確認が可能です。
異なる駆動周波数による振動モードの変化を可視化した様子(FBAR)
電極から漏洩した弾性表面波を観察した様子
FFT・IFFT処理で任意の部分を選択することで特定の振動モードのみをフィルタリングして解析を行うことができます。
レーザ走査による高速データ収集
データ収集はプローブレーザが移動することによる走査方式を採用しています。X軸方向のデータ収集間隔を最小0.1µmに設定してもデータ収集速度は変わりません。
Y軸方向のデータ収集間隔も最小0.1µmに設定可能です。
SOFTWARE
多彩な機能を盛り込んだ専用観察ソフトウェア
本装置専用に製作された専用観察ソフトウェアは顕微鏡操作上に必要となる基本制御機能はもちろん、試料傾き補正や焦点補正機能など多用な機能が盛り込まれています。試料上の弾性波を駆動するための信号発生器やロックインアンプの感度設定などもソフトウェア上で操作可能です。
異なる駆動周波数のそれぞれのデータを連続で測定するための周波数テーブル設定機能も実装されています。
「Monitor」画面
振幅・位相・反射強度の入力レベルを表示します。
「Measure」画面
観察条件の設定を行います。
「Data View」画面
取得したデータの確認・保存・読み込み・フィルタ処理等を行います。
フォーカス補正機能(Auto Focus)
長時間のデータ収集における温度変化等での焦点ずれに対し、任意のY方向ライン数のデータ収集ごとにフォーカス補正を行う機能を搭載。
あらかじめ観察範囲の四方とフォーカス補正用ポイントのXYZ座標を設定します。そしてデータ収集時にはフォーカス補正用ポイントでの焦点ずれ量を検出し、その焦点ずれ量を加算することで焦点方向の補正を行います。
仕様
SPECIFICATION
基本仕様
製品モデル | MLD-101C (オプション対応等汎用モデル) |
MLD-101P (ウェハ対応モデル) |
MLD-103 (コンパクトモデル) |
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対応サンプル | SMAコネクタ付きデバイス | ウェハ (最大8インチ) | SMAコネクタ付きデバイス | |
観察周波数 | 500MHz~3GHz (タイプA) 3GHz~6GHz (タイプB) |
500MHz~3GHz (タイプA) 3GHz~6GHz (タイプB) |
500MHz~3GHz (6GHz対応応相談) |
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振動検出方法 | サニャック干渉計による振幅・位相検出 | |||
観察方法 | ステージ制御によるレーザ照射位置走査観察 | |||
光源・観察軸 | 半導体レーザ (観察軸: 面外方向 *面外振動検出) | |||
付属対物レンズ倍率 | ×100 (W.D.12mm、スポット径1μm typ.)、 ×50 (W.D. 3.4mm、スポット径5μm typ.) *×5 (観察位置確認用) |
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マッピング (電動制御) | マッピング位置分解能: 0.1µm、最大マッピング(観察)範囲: 25×25mm | |||
フォーカス (電動制御) | フォーカス位置分解能: 0.2μm、フォーカスレンジ: ±15mm | |||
データ記録形式 | 画像:JPEG、動画:AVI、振幅・位相情報:CSV | |||
装置構成 | 本体 (光学系・ステージ) レーザ電源 ステージドライバ 周波数変換ユニット ロックインアンプ 信号発生器 (2ch) PC、ディスプレイ 観察ソフトウェア |
本体 (光学系・ステージ) レーザ電源 ステージドライバ 周波数変換ユニット ロックインアンプ 信号発生器 (2ch) PC、ディスプレイ 観察ソフトウェア |
本体 (光学系・ステージ) レーザ電源 *内蔵 ステージドライバ *内蔵 周波数変換ユニット *内蔵 ロックインアンプ*内臓 信号発生器 (2ch) ノート型PC 観察ソフトウェア |
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ユーティリティ | AC100V、消費電力 1.7kVA以下 | |||
外寸 (重量) |
本体 | 600(W)×600(D)×1350(H)mm (約270kg) |
600(W)×600(D)×1350(H)mm (約270kg) |
300(W)×450(D)×450(H)mm (約30kg) |
ラック | 600(W)×630(D)×1600(H)mm (約40kg |
600(W)×630(D)×1600(H)mm (約40kg) |
ラック不要 (机上周辺に外部機器設置) |
※製品の外観、仕様は予告なく変更になる場合がございます。
※サニャック干渉計のみのご提供や真空チャンバの追加など、お客様のご要望に合わせて追加対応可能です。
ウェハ対応モデル(MLD-101P)
従来の本装置はRFケーブルをSMAコネクタに接続して表面弾性波駆動信号を入力するという手法を採用していました。しかしこの手法ではSMAコネクタを評価対象のデバイス電極にボンディングする必要があり、評価サンプルの準備に手間がかかるという難点があり、高周波プローブ接地による駆動方式タイプの装置を新たに開発しました。従来装置の性能を維持・改善しつつ、最大8インチのウェハ上のデバイス評価に対応しています。
デスクトップサイズ コンパクトモデル (MLD-103)
高周波振動の高速・高感度観察では非常に強力なツールとなるサニャック干渉計振動観察装置に、デスクトップサイズのコンパクトモデルが登場しました。大型かつ高額な外部機器が必要となる従来モデルに対し、干渉光学系を含む設計を大幅に見直すと共に付属機器を内蔵させることで、従来型の性能を落とすことなく、大幅に汎用性とコストメリットを高めています。
サニャック干渉計単体の構築や光学部ユニット単体でのご提供も可能です。
*SMAコネクタ配線による駆動信号入力モデルです。
オプション
OPTION
各種カスタマイズや特注仕様も承ります。
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信号印加プローブユニット
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磁場印加ユニット 真空チャンバ
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磁気光学Kerr効果測定
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振幅線対値測定